看護師の仕事に復職をしたいと考えている場合は、自身の就業条件と職場の条件とをすり合わせていくのがとても大事です。
新型コロナウイルスのワクチン大規模接種があってから耳にすることが多くなった「潜在看護師」ですが、看護資格を持っているけど、看護の仕事に就いていない人はかなり多いのが実情です。
そこで今回は、看護資格を持ち復職をしたいと考えている人が、どんなポイントを大切にしているかを解説していきます!
潜在看護師とは
潜在看護師とは、看護資格を持っている65歳以下の方で、現在看護師として働いていない方のことです。
新型コロナウイルスのワクチン接種の際に、看護師不足がニュースになったタイミングで「潜在看護師」という言葉も、世の中に広まりました。
潜在看護師の現状
少し古い情報にはなりますが、全国の看護師としての就業者が154万人に対し、看護師として働いていない方は71万人です。
これは、看護資格を持っている人の約3分の1が、何らかの理由で看護師として働いていないことを意味します。
参考:看護職員の現状と推移
潜在看護師になる理由は《結婚・出産・育児》

こちらのアンケート調査を見る限りでも、看護師の退職理由として一番大きいのが、結婚・出産・育児によるものが大きいです。
そんな状況で復職を考える場合は、家事や子供の送り迎えなどを考えなければいけないのは必然です。
夜勤はもちろん、1日8時間勤務も難しく、時間に融通を効かせて働きたいと思うのが実際のところでしょう。

こちらの図を見てもわかる通り、パート・アルバイトや、短時間正社員を希望する人が多いことが分かります。
しかし実際は、短時間正社員で働くことは難しく、結果として復職したくてもできない(希望条件にあう就業先が見つからない!)という事態になってしまいます。
復職する方に寄り添ってる就業条件の職場が少なく、復職したくてもできないという現状があるからこそ、潜在看護師の人数が増えていると考えられますね。
潜在看護師が復職する上で大切なポイント

復職を考えている看護師が大切にしているポイントは、以下の通りです
- 勤務時間に無理がないか
- 通勤時間に無理がないか
- 研修制度はしっかりしているか
- 業務内容に無理がないか
勤務時間に無理がないか
子供の送り迎えや、家庭の事情など、イレギュラーが発生する場合が多いときは、無理ない勤務時間を希望しておくのがおすすめです。
始業時間は、9:00なのか8:45なのか、終業時間は17:30なのか18:00なのかなど、基本の勤務時間を確認するのはもちろんのこと、時短勤務ができるのかどうかを、面接前に確認しておくのが良いです。
勤務時間の相談をするときには、「ほかに勤務時間はあるのか」「1時間だけ終業時間を早めることはできるか」など、あくまで相談ベースで話を持ちかけるのがオススメです。
時短勤務OKという記載がなくても、場合によっては取り合ってくれる良い職場もたくさんあります!
通勤時間に無理がないか
最初は良くても、ボディブローのように効いてくるのが通勤時間です。
乗り換えや、駅から徒歩の時間など、細かいところまで気にしておくのがベターです。
研修制度はしっかりしているか
ブランクがあると、感覚が鈍っていないかなど不安ですよね。
ある程度、研修やOJTで先輩社員に教えてもらいながら仕事ができる環境を、できるだけ選ぶのがオススメです。
実際に、ミスなく処置ができるか不安という看護師さんの声はとても多いです。
業務内容に無理がないか
病院、介護施設、クリニックなど、終業場所によっても業務内容や、大変さは変わります。
例えば紹介会社にお仕事を探してもらうと、自分ではあまり考えていなかった職場や働き方を提案してくれることもあります。
他の看護師さんの事例なども聞けるので、働き方の選択に自信が持てないという方は、一度相談だけでもしてみるのはアリですね。
看護師の復職におすすめの職場・働き方
おすすめの職場は日勤のみで働ける介護施設

介護施設の勤務シフトは、昼と夜の2交代制が基本ですが、介護施設の中には夜勤のシフト時間がない施設のほうが多いです。
また、高度な医療処置を必要とする介護施設は少なく、ブランクがあったとしても勤務がしやすい環境は整っていると言えます。
復職の最初の職場を介護施設にしたい場合は、下記内容も押さえておきましょう
- できるだけ規模の大きな介護施設を検討する
- オンコール対応があるかないかを確認する
大きな介護施設であれば、勤務している看護師の人数も多く、フォロー体制も自然と充実しています。
オンコールについては、パート・アルバイト、派遣社員であれば免除される介護施設もありますので、雇用形態によってオンコール有り無しがあるかを確認しましょう!
時短勤務なら派遣かパート・アルバイト

短時間勤務の正社員を採用している職場は少なく、条件が狭くなりすぎて職場が見つからないことが多いです。
もし、短時間勤務は絶対条件なのであれば、正社員での応募は避けるのが無難です。
一時的に、短時間でしか勤務ができないなどの場合には、ゆくゆくは正社員雇用につながる「紹介予定派遣」という働き方を選択するのもおすすめです。
看護師さんの場合、派遣という働き方に馴染みがないかもしれませんが、意外と活用している方はたくさんいます。
派遣の働き方に興味がある方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
いまの看護師の給料相場はどれくらい?
病院看護師ですと、勤続10年、31~32歳で非管理職の看護師さんの給料については、平均給与額が318,916円でした。(参考:2020年 病院看護実態調査)
例えば、賞与が3ヶ月分だと想定した場合に、想定年収は478万円ほどになり、月平均にすると39.8万円です。
ちなみに訪問看護師ですと、賞与込みで下記のようになり、病院看護師よりも相場は高くなる見込みがあります。
平均給与額(月給) | 年収(想定) | 時給(想定) | |
---|---|---|---|
常勤 | |||
正看護師 | 440,368円 | 5,284,416円 | -円 |
准看護師 | 352,006円 | 4,224,072円 | -円 |
非常勤 | |||
正看護師 | 369,186円 | -円 | 2,197円 |
准看護師 | 319,074円 | -円 | 1,899円 |
参考:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果
また、介護施設で働く看護師さんの平均は以下の通りです。
平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均給与額(月給) | 年収(想定額) | |
---|---|---|---|---|
常勤 | 50.9歳 | 9.7年 | 379,610円 | 4,555,320円 |
非常勤 | 54.4歳 | 7.4年 | 249,190円 | 2,990,280円 |
参考:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果
平成31年度の調査ですと、常勤の看護師の平均給与額は372,940円、非常勤の看護師は241,260円となり、平均給与額は上がっている状況です。
介護施設の看護師さんの年収・給料については、下記の記事に詳しくまとめておりますので、参考にしてみてください。
看護資格を生かして復職できる職場を見つけよう!
看護師として復職できるかどうかは、あなた自身の希望条件はもちろんのこと、受け入れてくれる職場側の対応もとても重要です。
制約があればあるほど、お仕事を探すのは難しくなりますので、根気よく探してくことが求められます。
プライベートが大変中ですと、シフトの曜日や時間などの条件交渉を自分でするのも難しいですので、人材会社さんを頼るのもオススメです。
あなたに合う職場で働けるように、お仕事探しをしていきましょう。
スタッフ満足の紹介

私たち スタッフ満足 は、大阪、京都、兵庫、奈良で老人ホームを約50施設運営している株式会社スーパー・コートのグループ会社として、介護、看護に特化した人材派遣と人材紹介を行っております。
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